最近のおすすめ2011/06/19 00:12

先日の図書館への返却本に含まれていましたが、

●夢の上 全3巻/多崎礼/中央公論新社CNOVELS
 
がおすすめです。
厚いけどね! 頁数が多すぎて1000円オーバーです、本文2段組の新書なのに。でも読み応えはばっちり。
1冊2話構成で全6話。
1つの世界での出来事を、6人の視点から語られていく形式です。
各話の間あいだにちょっとした短い話が織り込まれていて、3冊通して読むと全貌が明らかになります。
『煌夜祭』でもそうでしたが、この作家さんの話は読み始めると途中で止めずに一気に読んでしまいます。
たぶん1冊読み終わると次の話が気になってやきもきしてしまうので、3冊揃えた上で読み始めることをおすすめします。
私は、2が発売された頃に1・2とあまり時間あけずに読んで、3は発売後割とすぐ…という感じだったのですが、3を返却したその足でもういちど1と2を借りて帰ろうとかと思いました。が、いつまで経ってもループが途切れなくなりそうなのと、他に未読の図書館の本が積んでる状態だったので踏みとどまりました。
最近読んだ中ではベスト3に入るかな。

『とらつぐみ』ってひびきがかわいいよね2011/06/19 00:20

●月夜のとらつぐみ 笠井スイ エンターブレインBEAM COMIX 620円(税別)
5月19日購入。
元々『ジゼル・アラン』を買っているのでその流れで。
8作からなる短編集。
魔女、鳥の擬人化、バニーガール、小学生男子の初恋(?)、寡夫のロマンスグレー、他…と色々あります。
以下、感想のようなもの。

個人的に好きなのは
 寡夫のロマンスグレーと路上暮らしのみなしご話『猫とパンケーキ』
 喋らない魔女と兄妹の交流話『花の杜の魔女さん』
 笑わないバニーガールを笑顔をみるために常連客達が四苦八苦する『仏頂面のバニー』
 好きな女性を傷つけない為に優しい嘘をつき続ける『Story Teller Story [story:01 ERISA]』
が好きです。
中でも好きなのが『猫とパンケーキ』。登場人物の名前とかからしてドイツとかオーストリアあたりなのかな、設定が。
単行本の最後の話なんですが、これを最後に持ってくるっていい仕事だ!
鳥の擬人化は別として、それ以外の話にはふんわりしていたりわかりにくかったりするけれど優しい気持ちが入っています。
表紙のとらつぐみのイラストがかわいいです。